不動産売却のコツ！！契約方法3種類の違いと選び方

2024年12月10日

　空き家を売却する際に依頼する不動産会社との契約にはいくつかの方法がありますが、その中でも代表的な3種類の契約方法を解説します。空き家の売却を検討されている方や、不動産投資を考えている方にとっても大切なポイントなので、しっかり確認しておきましょう。

3種類の契約方法

不動産会社との契約方法は下記の3種類があります。

〇一般媒介契約

〇専任媒介契約

〇専属専任媒介契約

これから１つずつ契約方法の特徴、メリット・デメリットについて解説していきす。

「一般媒介契約」は、複数の不動産会社と同時に契約ができる最も自由度の高い契約です。売主は自らの判断で複数社に仲介を依頼でき、また自分で買主を見つけることも可能です。この契約形態は、不動産取引において幅広いマーケティングの機会を得るのに適しています。

報告義務がない：進捗報告の義務がないため、売却活動の状況をつかむのが難しい場合があります。
優先度が低い可能性：複数社との契約は、不動産会社側から見ると優先度が下がる場合があるため、担当者の積極性が落ちるリスクも考えられます。
指定流通機構への登録義務がない：指定流通機構への登録しなかった場合は多くの業者に情報が行き渡らず、成約のチャンスを逃す可能性があります。
※指定流通機構…宅地建物取引業法に基づき国土交通大臣が指定した不動産流通機構。不動産取引の円滑化と透明性向上を目的に設立された機関で、不動産業界の情報共有を支える仕組みです。

「専任媒介契約」は、１社に集中して仲介を依頼しつつ、売主の自主的な活動も可能な契約形態です。次に解説する専属専任媒介契約と似ていますが、売主が自分で買主を見つけることが許される点異なります。ただし、他の不動産会社と並行して契約することはできません。　

他社への依頼が不可：他の不動産会社と並行して契約ができないため、スピーディーな売却が難しい場合があります。
契約期間中の変更が難しい：専任媒介契約には通常、3カ月の契約期間が設けられています。この期間中は、選んだ不動産会社を変更することが難しく、仮にサービスに不満があっても他社に依頼するには契約期間終了を待つ必要があります。
手数料に対するコストパフォーマンスの不満：仲介業者が独占的に販売を行うため、不動産会社にとっては売却成功の確率が高まります。しかし、売主にとってはその手数料が相応でないと感じる場合もあり、手数料のコストパフォーマンスに不満を抱くことがあります。

「専属専任媒介契約」は、依頼者が特定の不動産会社１社のみに仲介を依頼し、他の会社や個人での売却活動はできない契約です。売主は依頼した会社だけに頼る形になり、売主自身が直接買主を見つけた場合でも、その契約には必ず不動産会社を介入させる必要があります。

売却期間が長引く可能性：１社のみに依存するため、万が一その会社の活動が思わしくない場合、売却に時間がかかるリスクがあります。
売主自身での契約NG：他２つの媒介契約では、売主自身で見つけた買主と自ら不動産会社を介さずに契約することができましたが、専属専任媒介契約では自ら契約はできず、必ず不動産会社を介して契約をする必要があります。ご自身でも買主を探したい人にはお勧めできません。