静岡県の空き家問題とは?
静岡県では、全国的な問題となっている空き家の増加が深刻化しています。
国土交通省のデータによれば、日本全体の空き家率は年々増加傾向にあり、静岡県でも例外ではありません。
静岡県の空き家率は全国平均をわずかに上回る水準で、
特に山間部や過疎地では管理が行き届かない空き家が目立っています。
空き家が増える原因
- 高齢化社会の進展:高齢化が進む中、静岡県の多くの地域では後継者が不在の家庭が増えています。
子世代が都市部に移住することで、親世代が住んでいた家が空き家になるケースが典型例です。 - 都市部への人口集中:若年層が東京や名古屋などの大都市圏へ移住し、地方の住宅需要が減少しています。
静岡市や浜松市の中心部を除き、地方部では空き家の放置が増えています。 - 自然災害への懸念:静岡県は地震(南海トラフなど)や台風といった自然災害のリスクが高い地域として
知られています。そのため老朽化した家屋が避けられ、新築を希望する傾向が強くなっています。
静岡県 東部地域とは
静岡県東部地域の特徴
静岡県東部地域は、富士山の南麓に位置し、豊かな自然環境と交通の要衝としての利便性を兼ね備えています。
主要な都市には、沼津市、三島市、富士市などがあり、東海道新幹線や東名高速道路が通過することから、
首都圏や中京圏へのアクセスが良好です。
また、観光地としても箱根や伊豆半島への玄関口として、多くの観光客が訪れます。
人口推移に関しては、静岡県全体で少子高齢化が進行しており、東部地域も例外ではありません。
特に、若年層の都市部への流出や出生率の低下により、総人口の減少傾向が見られます。
ただ東部地域内でも交通の利便性が高い三島市や長泉町などでは、
比較的若い世代の流入があり、人口増加や高齢化率の抑制が見られる地域も存在します。
高齢化率については、静岡県全体で上昇傾向にあり、東部地域でも高齢者の割合が増加しています。
例えば、御殿場市では、2015年時点で高齢化率が20%台でしたが、
2040年には30%台に達するエリアが大部分を占めると予測されています。
このような高齢化の進行は、地域社会における医療・福祉サービスの需要増加や労働力人口の減少など、
さまざまな課題をもたらしています。
特に高齢化率の高い伊豆地域
静岡県の伊豆地域は、美しい自然や温暖な気候、豊富な温泉地などの魅力から、
観光地としても、また移住先としても人気を集めています。
しかし、この地域では日本全体の傾向と同様に少子高齢化が進行しており、
高齢化率が特に高い地域としても知られています。
この背景にはいくつかの要因があります。
まず、伊豆地域はその気候の穏やかさや自然環境の良さから、リタイア後の移住先として選ばれることが多い地域です。
特に首都圏からのアクセスが良く、静かな暮らしを求める高齢者が多く移り住んでいます。
その結果、若年層よりも高齢者が多い人口構造となり、地域全体の高齢化率が高まっています。
一方で、若年層の人口流出も伊豆地域の高齢化を加速させる大きな要因となっています。
観光業を中心とした産業構造では多様な職業が限られているため、進学や就職を機に若者が首都圏や他の県へ移り住むケースが多いのが現状です。
このように、移住による高齢者の増加と若年層の流出が重なることで、地域の高齢化率がさらに高まっています。
また、伊豆地域内でも高齢化率には地域ごとに差があり、例えば伊東市や熱海市といった観光地では移住者が比較的多いため、他の地域よりも高齢化が緩やかです。
しかし、内陸部や過疎化が進む地域ではさらに高い高齢化率が見られ、
これらの地域では地域のコミュニティ維持や医療・介護の需要への対応が大きな課題となっています。
静岡県東部の再開発
東部地域の各都市では再開発や地域活性化の取り組みが進められています。
三島市
特に三島市では、三島駅南口周辺の再開発が注目されています。
三島駅南口東街区A地区第一種市街地再開発事業は、2027年の竣工を目指し、医療・予防・健康増進などのヘルスケア機能や商業施設、住宅などを備えた複合施設の建設が計画されています。
この再開発により、地域のにぎわい創出や住環境の向上が期待されています。
沼津市
■大手町五丁目第一地区第一種市街地再開発事業
この地区は、沼津駅に近接し、仲見世商店街と大手町商店街にまたがる商業の中心地として発展してきました。
しかし、近年の大型店舗の撤退や建物の老朽化により、商店街の活力が低下しています。
これを受け、地権者らが共同で再開発に取り組み、
居住機能や生活利便機能を備えた複合的な都市機能の整備を目指しています。
2019年8月に準備組合が設立され、2024年11月に都市計画決定が告示されました。
今後、組合設立や事業計画認可を経て、施設建築物の工事が予定されています。
■町方町・通横町地区第一種市街地再開発事業
この地区は、昭和29年に日本初の共同建築様式によるポルティコ(公共歩廊)空間を持つ商店街として誕生し、
市の中核をなす商店街の一つでした。
しかし、駅前への大型百貨店の出店や建物の老朽化により、来街者が減少しています。
地元検討会を中心に新たなまちづくりの機運が高まり、
第一種市街地再開発事業による商店街の再生計画が進められています。
地区を分けての再開発が計画されており、第一地区では2018年3月に組合が設立され、
2023年3月に事業計画が認可されました。第二地区でも2023年6月に準備組合が設立され、
今後の再開発が予定されています。
静岡県東部の空き家バンク一覧
地域 | 特徴 | URL | 更新頻度 |
---|---|---|---|
富士市 | トイレットペーパーの生産トップクラス 日本で唯一、富士山と海がある都市。 | 富士市移住コトハジメ | 少しずつ更新されている 物件数もある |
沼津市 | 駿河湾の豊かな海鮮が有名な 沼津港。深海魚水族館も有名 | なし | 沼津市商工会がたまに物件更新 |
富士宮市 | 富士宮焼きそば、白糸の滝。 キャンプ場がたくさんある。 | fujinomiya Life | 多くはないが少しずつ更新 |
三島市 | 三嶋大社、国の天然記念物及び名勝に 指定されている楽寿園、 全国百名城に選ばれた山中城跡 | なし | 三島市空き家サポート総合サイト |
御殿場市 | 東京と横浜などへアクセスが◎ アウトレットや富士山を見ながらの温泉が有名 | 御殿場市空き家バンク | ほぼ更新なし |
伊東市 | 城ヶ崎海岸や大室山などの壮大な自然があり、 温泉地としても有名 | なし | 伊東市 |
裾野市 | 富士山のふもとにあり温暖な気候 富士サファリパークがある | なし | SUSONO GURASHI |
伊豆の国市 | 山々に囲まれている土地 世界遺産指定されている韮山反射炉がある | なし | 伊豆の国市移住定住支援サイト |
長泉町 | 工場の多い工業地域で 新幹線の止まる「三島駅」からも近い | なし | 長泉町空き家等バンク |
函南町 | 箱根山、鞍掛山、玄岳に囲まれた豊かな自然環境 | なし | 函南町空き家バンク |
熱海市 | 日本有数の温泉地。旅館や飲食店も 豊富な地域 | なし | 熱海市空き家バンク |
清水町 | 水資源は豊かな自然環境 湧水量日本一の柿田川湧水群が有名 | なし | 清水町サイト |
伊豆市 | 温泉・自然・景色・グルメなど観光資源が豊富な街 | いずぐらし | 少ないが、2024年に入ってから物件数が増えてきた。 |
小山町 | 富士山が間近にある街。 富士スピードウェイや金太郎の出身地 | なし | 小山町サイト |
「令和5年静岡県年齢別人口推計」(令和4年10月1日~令和5年9月30日)による人口順
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