日本は少子高齢化社会となり、地方では人口減少や若年層の転出により、
空きテナントや空き家が目立つようになってきました。
地方への移住も1つのブームとなっていますが、それ以上に地方の不動産市場は深刻になっています。
空き室や空き家をリノベーションして賃貸で貸し出したり、商店街全体を改装しホテルにして運営するような事例も
増えてきましたが、それでも少子高齢化、人口減少のスピードの方が早く
地方では1年も空室のまま放置されているテナントも増えてきたと言います。
そんなテナントの空室対策として屋内型トランクルームが注目されているのはご存じでしょうか。
コロナ禍で不動産の市況が厳しく変化し住居やテナント物件が決まらない時でも
逆に屋内型トランクルームの需要は増えたと言います。
そんな不況にも強い屋内型トランクルームがなぜ注目されているのか
紐解いていきます。
日本のトランクルーム業界は2030年まで伸び続ける?
日本のトランクルーム市場が2030年までに成長すると言われている要因には、以下のようなものがあります。
☆都市部の人口増加と年々1戸あたりの平均床面積が減少している!?
都市部に人口が集中し、住宅事情がますます厳しくなっています。
約20年前と比べ、1戸あたりの平均床面積は20㎡も減少しており、都市部を中心に居住スペースは縮小傾向にあります。
厚生労働省は一人暮らしの部屋の広さの目安を25㎡以上としていますが、
10~20㎡の狭小物件も都市部では若者に人気で供給が増加しています。
狭い物件に住む人々が増えており、
物の保管場所が不足しているため、トランクルームの需要が高まっています。
また高齢化社会と相続問題が進んでおり、親から子への相続に伴って不要な家財が増加しています。
これらの家財を一時的に保管するためにトランクルームが利用されています。
☆企業の倉庫としてのスペース需要
コロナ禍で働き方が見直され、テレワークが普及したことからオフィススペースを効率的に利用するために、
賃貸面積を縮小し、書類や設備をトランクルームに保管する企業が増えています。
屋内型トランクルームはオフィスを借りるよりも安く、
入退去にも多くの費用が掛かるオフィスとは違い、入退去するときの費用も安く企業も使用しやすくなっています。
特にEコマース市場の拡大に伴い、小規模なオンライン販売業者が増加しています。これらの業者が在庫を保管する場所としてトランクルームを利用するケースが増えています。
☆自然災害への備え
日本は地震や台風などの自然災害が多い地域です。災害時に重要な物品を安全に保管するための場所としてトランクルームが利用されることが増えています。
特にコロナがあり、1箇所だけにすべての物を置いておくのではなく分散させた方が良いということで、自宅とは別で災害用のものや生活に必要なものを保管する場所として
借りる人が増えました。このためコロナ禍でもトランクルームを借りたいという需要は増えたと言います。
地方でも需要が多い屋内型トランクルームは地方の空室対策に最適!?
物件の所有者さんは常にこんな悩みを持たれていませんか?
- 店舗として貸していたが、設備を残されたので次のテナントが決まりにくい
- 契約になっても、2年ですぐに解約になって空室になってしまう。
- 宣伝広告費を使ってもなかなか契約にならない。
特に地方では飲食店の居抜き物件が決まらずに残っていることが多いのが現状です。
新たにお店をやりたい人でも、使えない飲食設備を残されては撤去するのに
多額の費用が掛かり費用的に合わないということになります。
せっかく契約となっても2年で退去されてまたすぐに募集しないといけない
など地方の物件は悩みが尽きないと思います。
そんな中で屋内型トランクルームは長期での賃貸が期待でき、事務所仕様の綺麗な内装になり
退去されても次に貸し出しやすいというメリットがあります。
☆なぜ屋内型トランクルームは長期で借りてくれるのか?
屋内型トランクルームを開始する際、内装費・トランクルーム製造費・看板費などで
開設するにも多額の費用が掛かります。
そのため、屋内型トランクルームの運営会社は長期で借りることで開設費を返済していき、
利益を増やしていくしかないのです。
このビジネスの仕組みを知っていれば長期で借りてもらえることは容易に想像がつくと思います。
逆に短期では屋内型トランクルーム会社は借りてくれないでしょう。
長期的に借りてほしいという所有者さんには一番適したテナントとも言えます。
☆事務所仕様の綺麗な内装になるので、現況で貸し出す物件には最適!
地方では原状回復をせずに居抜きや現況でそのまま貸し出している物件が数多く存在します。
たまたま飲食店の内装が綺麗で居抜きで決まるようなことはあるかもしれませんが、
ほとんどの場合は改装をしています。
居抜きの飲食店の成約率は意外と悪いです。
改装が必要な物件となると内装費が高くなり、物件自体は気に入っていても借りてもらえないような事例も数多く聞きます。
間違いなく言えるのは一番貸し出しやすい内装は綺麗な事務所使用になっていることです。
借主さんも借りた後の綺麗な状態が想像できるような物件でないと借りようと中々決断できないものです。
ただトランクルーム業者に借りてもらえると内装は下記のように綺麗な事務所使用にされます。
清潔感のあるトランクルームの印象を持続させるために運営会社が清掃にも来るため、
しっかりとしたトランクルーム会社が借りてくれると清潔感が保たれ、
ビルにとってもプラスに繋がるでしょう。
そしてもしトランクルームが退去するとなっても、トランクルームを撤去してもらえれば
事務所仕様の内装になるため、次に貸し出すとなった際に貸し出しやすくなります。
屋内型トランクルームを入居させるデメリットはあるのか?
ここまでプラスのメリットとなる部分を言い続けましたが、デメリットはあるのでしょうか?
所有者さんがよく懸念されるのは、不特定多数の出入りがあるのが嫌ということです。
屋内型トランクルームはおおよそ20部屋~30部屋ぐらいのものが多いため、
20人~30人ほど出入りすることが考えられます。
ただ屋内型トランクルームを借りる方は一般の個人の方が多く、トランクルームに預けるのも
季節物(スキー道具、サーフィンなど)、使わなくなった子供のおもちゃなどが多いといいます。
そうなるとトランクルームは週に何度も訪れて出し入れするものではなく、
季節の変わる3ヶ月に1回取りに来るような方が多く、
出入りする人も所有者さんが思っているよりは少ないのではないでしょうか。
特に懸念されている事項でも考え方によっては人の出入りは少なく、むしろ良いテナントとも言えると思います。
このように屋内型トランクルームは地方でも需要があるため、事業者は開設する場所を探しており、
数年空いていたテナントが突然トランクルームになっている例を私の近くでもいくつか目にしました。
もし今空室で困っているビルの所有者さんがいれば屋内型トランクルームを考えてみては如何でしょうか。
弊社ではトランクルーム運営会社とも繋がりがあるため、もしご興味ある方にはお繋ぎさせて頂きます。
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