静岡の空き家問題が深刻化
2024年に入り静岡県内の空き家に対する窃盗被害は9月末時点で261件(前年同期比203件増)に達し、昨年1年間の88件と比較して既に約3倍に増加しています。
近年、静岡県だけでなく日本国内で空き家が増加し、その管理不足が空き巣被害を招くケースが増えています。
あなたの空き家の防犯対策は大丈夫ですか?
今回は”空き家の空き巣被害が増える背景”と“空き家が犯罪の対象になりやすい理由”と“効果的な防犯対策”について詳しく解説します。
空き家の空き巣被害が増える背景
日本の空き家増加問題
日本では少子高齢化などにより空き家の数が急増しています。2023年の総務省のデータによると、全国の空き家率は約13.6%にも上ります。この数字は、空き家が地域社会の問題として無視できない規模になっていることを示しています。
静岡県の状況:増加する空き家の現実
静岡県でも同様に、空き家数が増加しています。
2018年には28.2万戸だった空き家が、2023年には29.5万戸と1.3万戸も増加。
特に賃貸や売却用ではない、いわゆる“本当の意味での空き家”が2018年の8.8万戸から2023年には10.4万戸に増加しており、1.6万戸もの増加が見られます。
静岡県の空き家率は全国平均と同じ5.9%で推移していますが、これは油断できない数字です。
西日本ほど深刻な状況ではないものの、静岡県でも空き家は確実に増加しており、
特に高齢化が進む伊豆半島地域では空き家が急増しているため、早急な対策が求められています。
このような空き家増加が「雑草・悪臭などの衛生環境の悪化」「町の景観の悪化」「不法侵入や窃盗などによる町の治安の悪化」「生命や身体にへの被害の原因」などの問題を引き起こしています。
今回は空き家問題3つ目の「不法侵入や窃盗などのよる町の治安の悪化」についてクローズアップしていきます。
空き家で空き巣被害が起こる原因
1.人の出入りが少なく目立ちにくい
空き家は定期的に人が出入りしていないため、外部からも使用されていないことがわかりやすくなります。
庭木の手入れ不足や郵便物の放置などから「人が住んでいない」と判断され、これが犯罪者に「狙いやすい」と判断される要因になります。
2.空き家の防犯対策が不十分
空き家は使用されていないため施錠や防犯カメラの設置がされていない場合も多く、犯罪者にとって侵入が容易な環境が整っています。
誰も住んでいなくても「侵入しにくいな」「カメラがあるからバレてしまう可能性があるな」と犯人に思わせる”防犯対策”が必要です。
空き家の防犯対策
定期的な訪問・管理
〇空き家であっても定期的に家を訪問し、カーテンの開閉や郵便物の回収を行い、「人が管理している家」であることを示す。
〇庭の草木を定期的に手入れし、外から見ても「放置されている家」に見えないようにする。
〇近隣住民に協力を仰ぎ、異常があれば報告してもらえるよう依頼する。
〇遠方で定期的に空き家に訪れないことができない場合は、地域の空き家管理会社などに依頼する。
〇万が一侵入された場合に備え窓ガラスに防犯フィルムを貼るり侵入に時間がかかる状態を作る。
防犯設備の導入
〇防犯カメラ:監視カメラを設置することで犯罪抑止効果が期待されます。本物の監視カメラでなくてもダミーカメラでも一定の効果があります。
〇防犯ライト:人感センサー付きのライトを正しく設置することで、不審者の侵入を防ぐことができます。 設置場所によっては不審者・犯人に侵入経路を知らせてしまう可能性があるので注意して設置しましょう。
空き家バンクや賃貸の活用
空き家を完全に放置するのではなく、地域の空き家バンクに登録して貸し出すことで利用されるようにする。
空き家バンクとは、空き家の売却や賃貸を希望する所有者から登録された情報を、空き家を利用したい人に対して提供する
制度で、空き家の有効活用を図り、地域内外の住民交流を拡大したり、定住を促進したりすることを目的としています。
空き家バンクに登録して空き家を活用することにより、人の出入りを増やすことが防犯対策になります。
まとめ
空き家は管理が疎かになりがちなため、空き巣の被害に遭いやすい状況が作られやすいです。
空き家に「誰かがいるかもしれない!」「誰かが見ているかもしれない!」と思わせることが防犯対策につながります。
定期的な管理や防犯カメラや防犯ライトの導入など、簡単な対策を講じるだけで犯罪を防ぐ効果がありますので空き家をお持ちの方は窃盗被害が起きないように定期的に空き家の管理を行いましょう。
遠方などでご自身で定期的に管理できない人は近隣の方に見回りの依頼または地域の空き家管理業者に依頼することをおすすめします。静岡県内の空き家については管理を承っておりますのでお気軽にご相談ください。
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