前回のvol.1では、藤枝市の基本的な情報から歴史、人口推移や不動産掲載数の傾向を紹介しました。
今回のvol.2では、藤枝市の空き家問題をより具体的に掘り下げ、
これからの“活かし方”について考えていきます。
藤枝市の空き家問題の現状
総務省の住宅・土地統計調査によると、
静岡県全体の空き家率は約16%。
藤枝市も例外ではなく、今後の人口減少に伴い
空き家の増加が懸念されています。
特に藤枝市は、「駅周辺の開発が進む一方で、
郊外エリアに古い戸建てが多く残る」という
“二極化”が進行しているのが特徴です。
駅前ではマンション開発が次々と進行中で、
駅周辺の土地需要は依然として高い水準にあります。
一方で、岡部や瀬戸谷地区などでは
築30年以上の戸建て住宅や空き家が点在し、
管理が行き届かないまま放置されているケースも見られます。
藤枝駅周辺ではマンション再開発が進行中
藤枝駅南口では再開発により、
商業施設「オーレ藤枝」や「BiVi藤枝」が整備されました。
さらに近年では、駅周辺での新築マンション開発も加速しています。
たとえば、藤枝駅北側では「エンブルクロス藤枝」や「アルファ藤枝駅前ザ・タワーマンション」など、新築分譲マンションが続々登場。
2025年1月「エンブルクロス藤枝」が竣工

2027年8月には「アルファ藤枝駅前ザ・タワーマンション」が竣工予定
これにより、駅徒歩圏の不動産価値が上昇し、
中古物件のリノベーション需要も高まっています。
つまり、空き家を「そのままにしておく」のではなく、リフォームや賃貸用リノベーションによって
再び市場に戻すチャンスが生まれているのです。
駅前の住宅需要は特に「30〜50代の共働き世帯」や「静岡市への通勤層」「首都圏との二拠点居住層」に多く、
利便性を重視した“コンパクトシティ”志向の流れが見られます。
商店街から蓮華寺池公園周辺では“古民家再生”が進む
一方で、藤枝駅から北へ延びる「駅前商店街〜蓮華寺池公園」エリアでは、
古民家を活用した店舗や施設が増えています。
たとえば、
・古民家カフェlien’s(リアン)
・月見豆
・cafe Lodin (カフェ ロダン)
など、地域の空き家を再利用した個性的な店が話題を呼んでいます。
特に蓮華寺池公園周辺は、
観光・散歩・イベントが融合したエリアで、
“暮らすように滞在する”層に人気が出ています。
観光地型ではなく、地域の日常に溶け込む小規模活用が多いため、
空き家活用のモデル地域といえるでしょう。
これらの動きは、単に「おしゃれなカフェが増えた」という話ではなく、
“使われていなかった住宅を地域の価値として再生する”
という新しい流れを示しています。
市街化調整区域が多い藤枝市では“用途制限”に注意
藤枝市のもう一つの特徴は、
「市街化調整区域」が多いことです。
これは、新たな建築や事業用途の変更に制限がある地域を指し、
空き家を活用する際にも行政への事前確認が欠かせません。
たとえば、郊外の空き家を「カフェ」「民泊」「レンタルスペース」として使いたい場合でも、
市街化調整区域内では原則として用途変更が認められないケースがあります。
しかし、既存住宅の一部を活用した小規模運営や、
地域住民との協働プロジェクトなどであれば、
特例的に許可を受けられる場合もあります。
空き家活用を考える際は、
まず「用途地域」「市街化区域・調整区域の別」を確認し、行政に相談するのが第一歩です。
藤枝市で空き家を“活かす”3つの方向性
賃貸・サブリース化で安定収益を確保する
駅徒歩圏の空き家は、ファミリー・単身向け問わず需要あります。
郊外の物件でも駐車場があればまだ需要はあります。
DIY可・ペット可など差別化で入居率アップを狙えます。
郊外空き家をリノベして「体験型」施設に
瀬戸谷・岡部など自然豊かな地域では、
「週末農業」「民泊」「カフェ」「ものづくり体験」など観光×地域交流型の活用が有効。
行政支援制度・補助金の活用
藤枝市では、まちなか空き家バンク登録物件購入補助、空き家解体・除却事業費補助金、子育てファミリー移住定住促進事業費補助金などを実施。
補助を上手く使うことで、費用を抑えながら
資産再生が可能になります。
まとめ “駅前の動き”と“郊外の静けさ”が共存する藤枝
藤枝市の空き家問題は、
一見「増加傾向」に見えても、
活用の可能性は十分に残されています。
駅周辺は再開発が進み、地価が動く中で、
古い建物が“再利用のチャンス”を迎えています。
一方、郊外は自然と共生する暮らし方や
地域コミュニティを軸にした再生が鍵です。
ただし、市街化調整区域が多いという
藤枝特有の条件を見落とすと、
せっかくのアイデアも実現できない場合があります。
そのため、活用の前に必ず行政相談と
専門家へのアドバイスを受けることが大切です。
静岡県中部の拠点都市として、
「暮らし」と「地域価値」の両方をつなぐ藤枝市。
今まさに、空き家を“眠らせる”か“動かす”かの分岐点に立っています。
もしご自身の物件が藤枝市にあるなら、
ぜひこのタイミングで活用の一歩を踏み出してみてください。
\藤枝市の空き家でお困りであればまずは無料でご相談下さい!/


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