近年、全国的に空き家の増加が社会問題として取り上げられていますが、
静岡県においては一戸建ての空き家に”まだまだ需要がある”ことをご存じですか?
最近、移住希望者の方と話をしていてもほとんどの方が中古の一戸建て物件を探されています。
「空き家は売れない」「借り手がいない」というイメージが先行しがちですが、
静岡県では地域特性や時代の変化によって一戸建て空き家のニーズが再び高まりつつあります。
本記事では、その理由を3つの視点から解説し、
空き家の管理・売却・活用に悩んでいる方に向けてヒントをお届けします。
静岡県で一戸建て空き家の「借り手」が増えている理由
まず注目すべきは、静岡県で戸建て賃貸住宅を探す人が年々増加している点です。
リモートワークの普及や地方移住のブーム、自然環境を重視したライフスタイルの広がりなどにより、
都市部から静岡へ住み替えを検討する人が増えています。
静岡県の移住者数、移住相談件数の概要
区分 | 平成30年 | 令和1年 | 令和2年 | 令和3年 | 令和4年 |
移住者数 | 1,291人 | 1,283人 | 1,398人 | 1,868人 | 2,634人 |
移住相談件数 | 9,981件 | 10,085件 | 11,604件 | 11,641件 | 13,496件 |
特に移住者は20代30代も多く、子育て世帯や二拠点生活を望む層にとって、
広い敷地や庭付きの一戸建ては大きな魅力です。
実際に賃貸物件サイトでは「静岡市」「浜松市」「沼津市」などの主要都市を中心に
一戸建て賃貸の検索数や成約件数が一定数を維持しています。
駅から多少離れていても、駐車スペースや庭があるという理由で人気があり、
築年数が経過していてもリフォーム済み物件は需要が高まっています。
中古一戸建て物件の価値が見直されている!?
2020年代に入り、全国的に新築住宅の価格が高騰しています。
不動産価格が高騰しているというニュースは良く聞きますよね。
ウッドショックや人件費の上昇、円安の影響などにより、
一戸建てを検討する際に中古住宅に目を向ける傾向が強まっています。
静岡県も例外ではなく、特に土地付き一戸建てのニーズは継続中です。
また、リノベーションブーム移住ブームも中古住宅の価値を押し上げています。
“古いけど味がある家” ”自分好みにカスタマイズしたい”というニーズがあり、
中古物件・空き家を求める人が増加しています。
さらに、静岡県内では市町村が空き家改修に補助金を出している地域もあり、
こうした支援制度の存在が購入意欲を後押ししています。
マンション・アパート管理の高齢化などの問題が追い風に
現在、マンションやアパートでは、管理組合の高齢化や修繕積立金の不足などにより、
管理体制に不安を感じる居住者が増加しています。
特に築30年以上の集合住宅では、老朽化が進む一方で、
大規模修繕が滞っていたり、居住者間のトラブルが起きやすい環境になっていることが課題となっています。
このような背景から、”管理を自分でコントロールできる”戸建て住宅への回帰が起きています。
庭の手入れや外壁の塗り替えなど、自分の判断で保全できる一戸建ては、
長期的に見れば安心して暮らせる選択肢となるのです。
静岡県の空き家もこの流れの中で再評価されており、”手が届くマイホーム”として注目されています。
空き家活用に!「DIY型賃貸借契約」で周辺物件と差別化を
空き家を賃貸に出す際、入居者を集める工夫として注目されているのが、
「DIY型賃貸借契約」です。
これは国土交通省も推奨している新しい形の賃貸借契約で、
入居者が室内の内装や設備を自らリフォーム・改修できるという契約形態です。
静岡県内でも、古くなった一戸建てを賃貸に出そうとしても、
「家が古い」「間取りが使いづらい」といった理由で借り手がなかなかつかないケースがあります。
またつきにくいと考えている空き家所有者が多いと思います。
こうした空き家こそ、DIY型賃貸借契約を導入することで、
「自分の好みにリフォームできる家」として新たな価値を提供できるのです。
若い世代やクリエイティブ層には、「自分で改装したい」「DIYに挑戦したい」
というニーズが根強くあります。
壁紙を張り替えたり、棚を取り付けたり、床材を変更したりといった作業を許可することで、
通常の賃貸物件との差別化につながります。
(注意する点はあくまで軽微な工事をDIYで行うことは認めるが、躯体に関わる工事は
事前に認めないことを契約書で明記することです。)
また、所有者側にとっても、最低限のリフォーム費用で募集ができるため、
初期コストを抑えられるメリットがあります。
DIY型賃貸は法的な取り決めや原状回復のルールを明確にしておく必要がありますが、
国交省がガイドラインを提示しており、賃貸オーナーとしても導入しやすくなっています。
静岡県の空き家にはまだまだ需要がある!
静岡県では「空き家=使い道がない」と思われがちですが、
実際にはまだまだ需要があり、活用次第で価値ある資産となります。
移住者から、特に一戸建て空き家のニーズが高まりつつあり、
築年数が経過した物件でもリフォームやDIYを前提に「住みたい」と考える層は確実にいます。
こうした背景のなかで注目されているのが、国土交通省も推奨する「DIY型賃貸借契約」です。
入居者が自ら壁紙や棚、床材などを改装できる契約形態で、
空き家を魅力的な物件へと変える有効な手段です。
DIYを楽しみたい層にとっては自由度の高さが大きな魅力となり、
他の賃貸物件との差別化につながります。
また、所有者にとっても、最低限のリフォームで募集ができ、
初期投資を抑えつつ空き家活用を始められるメリットがあります。
重要なのは、工事の範囲や原状回復義務を契約書に明記し、
トラブルを未然に防ぐこと。国交省のガイドラインに沿って契約内容を整理すれば、
安全かつ柔軟な運用が可能です。
静岡県内では自治体によるリフォーム補助や移住支援策も充実しており、
「空き家賃貸+DIY可能」という条件は今後ますます需要を高めていくでしょう。
空き家を放置せず、「空き家活用」や「空き家管理」、「賃貸としての差別化」に
踏み出すことが、今後の空き家活用戦略として重要になっています。
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