再開発が進む静岡で空き家は売るべき?エリア別に見る判断基準

再開発が進む静岡で空き家は売るべき?エリア別に見る判断基準

静岡県中部では、ここ数年で再開発や大型開発のニュースが増えています。

東静岡ではアリーナ構想が具体化し、藤枝駅前では再開発ビルや新たな交流拠点の整備が進み、
牧之原市ではIC周辺の大型複合開発や静波海岸周辺のリゾート開発なども注目されています。

こうしたニュースを見ると、空き家を持っている方の中には、
「再開発が進むなら、もう少し持っていた方が高く売れるのでは?」
「今売るのはもったいないのでは?」
「賃貸や活用の可能性もあるのでは?」
と考える方も多いと思います。

確かに、再開発は不動産にとって大きなプラス材料になることがあります。
人の流れが変わり、商業施設や仕事場が増え、周辺の住宅需要が高まる可能性もあります。

ただし、ここで注意したいのは、
【再開発があるからといって、すべての空き家が有利になるわけではない】
ということです。

同じ市内でも、駅前と郊外では影響がまったく違います。
さらに、建物の状態や築年数、駐車場の有無、災害リスク、管理状況によっても判断は変わります。

この記事では、静岡県中部で再開発が進む中、空き家オーナーが「売るべきか」「貸すべきか」
「もう少し様子を見るべきか」を判断するための考え方を、エリア別に整理していきます。

目次

再開発で変わるのは「価格」より先に「人の流れ」

再開発の話になると、多くの方がまず「地価が上がるのか」「高く売れるのか」を気にされます。

もちろん、再開発によって不動産価格に影響が出ることはあります。
しかし実際には、価格より先に変化するのは【人の流れ】です。

新しい施設ができれば、そこに働く人、買い物に来る人、イベントで訪れる人、宿泊する人が生まれます。
駅前であれば通勤・通学・買い物の動線が変わり、郊外の大型開発であれば車での移動や物流、観光の流れが変わります。

空き家オーナーが見るべきなのは、単に「再開発があるかどうか」ではありません。

大切なのは、その再開発によって、
【誰がそのエリアに来るのか】
【どのくらい滞在するのか】
【住む人が増えるのか】
【働く人が増えるのか】
【賃貸需要が出るのか】
という視点です。

例えば、駅前再開発でマンションや商業施設が増える場合は、周辺の住宅需要や店舗需要に影響が出る可能性があります。
一方で、イベント施設や観光施設の場合は、必ずしも周辺住宅の売却価格に直結するとは限りません。
人は来るけれど、住む人が増えるとは限らないからです。

つまり、再開発はチャンスではありますが、空き家を売るべきかどうかは
「その開発が自分の物件にどのような需要を生むのか」まで考える必要があります。

藤枝市 駅前再開発で中心部は強いが、郊外は別の戦略が必要

藤枝市は、静岡県中部の中でも再開発による変化が分かりやすいエリアです。

藤枝駅前では再開発が進み、住宅・商業・業務機能を持つ複合施設や、
大学と連携したインキュベーション拠点なども計画されています。
これにより、駅周辺は単なる住宅地ではなく、働く・学ぶ・交流する機能を持ったエリアへ変わっていく可能性があります。

この流れを考えると、藤枝駅周辺の空き家や中古住宅は、今後も一定の需要が見込める可能性があります。
特に、駅徒歩圏、駐車場付き、リフォームすれば住める状態の物件は、売却だけでなく賃貸としての可能性も考えられます。

一方で、藤枝市内でも郊外や岡部方面など、駅前再開発の影響を直接受けにくいエリアもあります。
こうした場所では、「再開発があるから待てば高く売れる」と単純に考えるのは危険です。

郊外や山に近いエリアでは、駅前需要とは違う見せ方が必要になります。
例えば、
◆ 古民家として売る
◆ 田舎暮らし向けに見せる
◆ 駐車場付き戸建賃貸として活用する
◆ 事務所兼住宅として提案する
といった方向です。

藤枝市の場合、駅周辺は都市型需要、郊外は暮らし方提案型の需要というように、
同じ市内でも戦略を分ける必要があります。

駅前に近く、管理状態も良い空き家であれば、急いで安売りする必要はないケースもあります。
しかし、駅から遠く、老朽化が進んでいる物件であれば、再開発を待つよりも早めに売却や活用の
方向性を決めた方が良い場合もあります。

牧之原市 再開発によって賃貸・宿泊・ワーケーション需要に期待

牧之原市は、静岡県中部の中でも今後の変化が大きくなりそうなエリアです。

相良牧之原IC周辺では、商業施設、物流施設、住宅などを含む複合開発が進む予定です。
また静波海岸周辺でも、リゾート開発や観光拠点の整備が注目されています。

牧之原市の特徴は、単なる住宅地ではなく、【交通・観光・物流】が組み合わさっている点です。

東名高速、富士山静岡空港、海岸エリア、サーフィン、釣り、キャンプなど、静岡市や藤枝市とは違う強みがあります。
今後、物流関係の雇用や観光客、ワーケーション需要が増えれば、空き家の活用方法も広がる可能性があります。

ただし牧之原市の場合、すべての空き家が売却向きとは限りません。
特に海に近いエリアでは、津波リスクを気にする買主もいます。
そのため、一般的な住宅売買では決まりにくいケースもあります。

一方で、
◆ 短期滞在向け
◆ ワーケーション施設
◆ 事務所利用
◆ 安価な戸建賃貸
◆ サーフィン・釣り目的の拠点

として考えると、可能性が出る物件もあります。

牧之原市では、「高く売れるか」だけではなく、【どう使えるか】を考えることが重要です。

すぐに売却するよりも、賃貸や活用で実績を作り、その後に投資用物件として売るという考え方もあります。
以前の記事でも触れたように、海沿いの物件などは、普通に売るよりも入居者を入れて
投資物件化した方が動きやすいケースもあります。

牧之原市は、再開発の恩恵を受ける可能性がある一方で、災害リスクや立地差も大きい地域です。
そのため、売却・賃貸・活用を柔軟に検討することが大切です。

東静岡 アリーナ構想で人流は増えるが、空き家への影響は冷静に見るべき

東静岡エリアでは、大型アリーナ構想が具体化しており、今後さらに注目されるエリアになる可能性があります。

アリーナができれば、スポーツイベント、コンサート、展示会などで多くの人が訪れることが期待されます。
周辺の飲食店、宿泊施設、商業施設にとっては大きなチャンスになるかもしれません。

ただし、空き家オーナー目線では少し冷静に見る必要があります。

アリーナによって増えるのは、基本的には【イベント時の人流】です。
もちろん、周辺エリアの価値向上や賃貸需要につながる可能性はありますが、
少し離れた住宅地の空き家まで一気に売れやすくなるとは限りません。

例えば、アリーナ周辺で店舗利用や宿泊需要、短期滞在需要が見込める物件であれば、
活用の可能性はあります。一方で、駅から遠く、建物の老朽化が進んでいる空き家の場合は、
アリーナ効果だけで売却条件が大きく改善するとは考えにくいです。

つまり東静岡の場合は、
・人が集まるエリアに近いか
・事業用途に転用できるか
・賃貸や店舗利用の可能性があるか
を確認することが重要です。

再開発ニュースだけを見て「待てば高く売れる」と判断するのではなく、
自分の物件がその人流にどう関係するのかを見極める必要があります。

島田市・焼津市 大きな再開発がなくても周辺需要を拾える可能性がある

島田市や焼津市は、藤枝や牧之原のような大きな再開発ニュースと比べると、やや落ち着いた印象があります。

しかし、だからといって空き家需要がないわけではありません。

島田市は、JR駅周辺や六合、金谷、初倉などエリアごとに特徴が分かれています。
特に六合エリアのように住宅需要が比較的安定している場所もありますし、
金谷方面では観光や大井川鐵道、空港アクセスなども見方によっては強みになります。

焼津市は、港や食、子育て環境、交通アクセスなどの強みがあります。
海に近いエリアでは津波リスクを気にする買主もいますが、賃貸や事業利用、
価格帯によっては需要が出ることもあります。

この2市で重要なのは、再開発がないから売れないと決めつけないことです。

大きな開発がなくても、
◆ 駅に近い
◆ 駐車場がある
◆ 家賃を抑えた戸建賃貸にできる
◆ 事務所や倉庫として使える
◆ 周辺市の需要を拾える

といった条件があれば、十分に可能性があります。

特に今後、藤枝駅前や牧之原方面で人の流れが変わると、その周辺エリアで「安く住める場所」
「車で動きやすい場所」を探す人が出てくる可能性もあります。

再開発の中心地だけでなく、その周辺エリアが受け皿になることもあるため、
島田市・焼津市の空き家も立地や使い方次第で判断する必要があります。

再開発エリアでも早めに売った方がいい空き家

再開発があるからといって、すべての空き家を持ち続けた方が良いわけではありません。

むしろ、早めに売却を検討した方が良い空き家もあります。

代表的なのは、建物の老朽化が進んでいる物件です。雨漏り、シロアリ、傾き、水回りの劣化などがある場合、
時間が経つほど修繕費が増え、買主から見た印象も悪くなります。

また、長期間空き家のまま管理できていない物件も注意が必要です。
草木が伸び、郵便物が溜まり、室内の換気もされていない状態では、再開発によるプラス材料よりも、
建物劣化のマイナスの方が大きくなることがあります。

さらに、相続人が複数いる物件や、今後の方針が決まっていない物件も早めに動いた方が良いです。
時間が経つほど相続関係が複雑になったり、誰が管理するのか曖昧になったりする可能性があります。

このような物件は、再開発を待つより、今売れるうちに売る
という判断が合うケースもあります。

特に、すでに買い手がつきにくい状態になっている空き家は、
数年待ったからといって必ず条件が良くなるわけではありません。

再開発を期待して放置した結果、建物の価値が下がり、解体前提になってしまうこともあります。

再開発を待ってもよい空き家の特徴

一方で、すぐに売らずに様子を見てもよい空き家もあります。

例えば、駅周辺や再開発エリアに近く、建物の状態が比較的良い物件です。
多少の修繕で使える状態であれば、売却だけでなく賃貸や事務所利用も検討できます。

また、駐車場が複数台ある物件や、住居兼事務所として使いやすい物件も可能性があります。
最近では、個人事業主や小規模事業者が、事務所兼住居として古い戸建を探すケースもあります。

さらに、広い土地がある物件や、田舎暮らし・ワーケーション向けに見せられる物件も、
単純な住宅売却とは違う需要を拾える可能性があります。

このような物件は、今すぐ安く売るよりも、活用や見せ方を工夫することで価値が出る場合があります。
ただし、待つ場合でも管理は必須です。
定期的な換気、草刈り、水回りの確認、雨漏りチェックなどを行わずに放置してしまうと、
せっかくの可能性が失われてしまいます。

つまり、再開発を待つなら、管理しながら待つことが大前提です。

まとめ|再開発はチャンスだが、判断基準は物件ごとに違う

静岡県中部では、東静岡、藤枝、牧之原などを中心に、再開発や大型開発の動きが出ています。
これは空き家オーナーにとって、確かにチャンスになる可能性があります。
しかし、再開発があるからといって、すべての空き家が高く売れるわけではありません。

重要なのは、
◆ どのエリアにあるのか
◆ 建物の状態はどうか
◆ 売却向きか賃貸向きか
◆ 再開発による人流と関係があるか
◆ 管理を続けられるか
を冷静に判断することです。

再開発は、不動産の価値を考えるうえで大きな材料です。
ただし、空き家は時間とともに劣化していきます。
「再開発があるから待つ」のか、
「今売れるうちに売る」のか、
「賃貸や活用に切り替える」のか。
この判断を早めに整理することが大切です。

静岡で空き家にお困りの方へ

静岡県中部では、エリアによって空き家の可能性が大きく変わります。

再開発エリアに近いからといって必ず有利になるわけではなく、反対に再開発エリアから離れていても、見せ方や活用方法によって需要が出るケースもあります。

◆ 売るべきか迷っている
◆ 再開発を待つべきか知りたい
◆ 賃貸や事務所活用も考えたい
◆ 今の価値を知りたい

という方は、一度整理するだけでも方向性が見えてくることがあります。

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