vol.1では、島田市の空き家が令和5年時点で4,940戸(空き家率12.2%)、市独自の実態調査では944戸が確認されていること、所有者アンケートでは「売却したい・しても良い」が38.5%と最も多い一方、「解体費用が出せない」「買い手が見つからない」が困りごとの上位に挙がっていることを見てきました。vol.2では、売却・賃貸・解体という3つの選択肢について、実際に判断するときに確認したいことを比較していきます。
大まかな目安は次の通りです。
| 選択肢 | 検討しやすい状態 | 先に確認したいこと |
|---|---|---|
| 売却 | 今後使う予定がなく、所有を終えたい | 現況での価格、修繕費、接道や権利関係 |
| 賃貸 | 建物をまだ利用でき、所有を続けたい | 想定賃料、修繕費、管理方法 |
| 解体 | 建物の傷みが大きく、活用にかかる費用負担が大きい | 解体費、補助制度、解体後の土地利用と税金 |
島田市の空き家を売却するなら
vol.1の所有者アンケート(N=213)では、「大規模な修繕が必要」「使用することができない」と回答した物件が合わせて61.1%でした。古い空き家を売る場合、リフォームしてから売ると決める前に、現況のまま売った場合の価格と、必要な修繕費をそれぞれ確認しておくと比較しやすくなります。
建物の水回りや浄化槽が古いままだと、必要な改修費が見えにくく、買主が購入後の総費用を判断しにくくなることがあります。接道や境界、未登記の有無なども判断に関わってきますが、まずは現況価格と修繕費の比較から始めるのが現実的です。古家付きのまま売るか、更地にしてから売るかで進め方も変わるため、詳しくは売却・買取のページをご覧ください。
令和8年の地価公示(2026年3月公表)を見ると、島田市内でも土地価格には差があります。たとえば中央町4番3の標準地は77,000円/㎡、金谷根岸町174番39の標準地は32,000円/㎡で、2倍以上の差があります。地価公示は標準地の土地価格であり、個別の空き家の売却価格を示すものではありませんが、同じ島田市でも立地によって土地価格の水準が異なることが分かります。
賃貸で貸し出すなら
手放すことに抵抗がある場合は、賃貸として貸し出す方法もあります。通常の戸建て賃貸だけでなく、借主による一定の改修を認める「DIY型賃貸」という選択肢も考えられます。ただし、工事できる範囲や原状回復の扱いなどを契約前に決めておく必要があります。DIY型賃貸の具体的な進め方はvol.3で詳しく取り上げています。
川根地区の改修・残置物処理補助
島田市ならではの制度として、川根地区では、空き家バンクに登録された賃貸物件について、所有者または利用者のいずれか一方が、改修費用(水道・ガス・電気、トイレ・風呂、内装・外装・屋根の改修など)の一部について最大50万円の補助を受けられる制度があります。残置物処理についても、空き家バンクへの物件登録などの条件を満たせば最大10万円の補助があります。利用条件があるため、工事や契約を進める前に島田市へ確認してください。
解体するなら島田市の補助制度も確認
解体を考える場合、まず確認しておきたいのが島田市の解体補助金です。市内では、昭和56年5月31日以前に建築された耐震性のない木造の一戸建て・併用住宅を市内の解体事業者が解体するなど、一定の要件を満たす場合、対象解体費の23%(上限30万円)の補助を受けられます。空き家の相続人または相続により所有者となった方が、被相続人の死亡日から3年を経過する日までに解体する場合は、上限が50万円に引き上げられます。すでに解体した建物は補助対象にならないため、工事着手前に制度を確認する必要があります。
見積もりを取る際は、建物本体の解体費だけでなく、残置物の処理費、ブロック塀や庭木などの付帯工事費、重機の搬入条件、アスベストの有無なども分けて確認しておくと、あとから想定外の費用が発生しにくくなります。
解体後の固定資産税・都市計画税の減免
解体して更地にすると、固定資産税の住宅用地特例が外れ、土地の固定資産税・都市計画税が上がる場合があります。一方、島田市では、「空き家解体事業費補助金」または「特定空き家解体事業費補助金」を利用して解体した一定の土地について、解体前と同程度になるよう固定資産税・都市計画税を最大3年間減免する制度があります。住宅用地特例が適用されていたこと、売買による所有権移転がないことなどの条件があり、課税課への申請も必要です。解体を検討する場合は、工事を始める前に補助金と税の両方を確認しておくことをおすすめします。
まとめ
建物をまだ使える場合でも、修繕費と売却価格・想定賃料のバランスによって判断は変わります。反対に傷みが大きい場合でも、古家付きのまま売る方法と、解体して土地として活用する方法の両方を比較してから決める方が安全です。島田市には解体補助金や固定資産税の減免制度、川根地区の改修補助など、知っておくと選択肢が広がる制度もあります。
vol.3では空き家の活用方法4選を解説しています。島田市の空き家についてお悩みの場合は、お気軽にご相談ください。


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[…] vol.2でも解説しましたが、島田市では、戸建ての賃貸物件はまだまだ数が少なく、決して豊富とは言えません。マンションやアパートで子どもと暮らす場合、どうしても生活音による騒 […]